兎角に人の世は住みにくい 。
『成幸の法則2017』3.13
Vol.286
智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。兎角に人の世は住みにくい 。
<夏目漱石「草枕」>
草枕の冒頭の一節だ。
理屈だけで動いていると、人と衝突する。
逆に人の気持ちを思いすぎて、情けだけで動いていると、自分の考えを伝えることができず、相手に対して折れてばかりになる。
かといって、自分の意地を主張すると、この世は生きにくい。
このように社会というのは、ままならないものだ。
といった意味であろう。
大切なことは、この生きにくくて、虚しくて、不安で厳しい、この世の中をどう生きればいいのかということ。
過去と他人は変えられない。
この社会も自分一人の思う通りにはならない。
人は兎角、自分の思うとおりに全てを動かしたいという我欲が鎌首をもたげるものだが、その壁を超えないと成幸は無い。
自分の中の基準、自分の価値観、といったものは大切に育て、それを客観的に見られる器が求められるのだ。
そう考えるとやはり人生というのは修行なのかもしれない。
ただし、その修行を楽しめるか否かで人生の明るさや彩りも変わる気がする。
成幸コンシェルジュ
ひとみ幸お
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