智に働けば角が立つ、情に棹させば流される、意地を通せば窮屈だ。 兎角に人の世は住みにくい。

『成幸の法則2019』9.25
Vol.1184 
智に働けば角が立つ、情に棹させば流される、意地を通せば窮屈だ。
兎角に人の世は住みにくい。
<夏目漱石「草枕」>
理屈だけで動いていると、人と衝突してしまう。
逆に人の気持ちを思いすぎて、情けだけで動いていると、自分の考えを伝えることができず、相手に対して折れてばかりになる。
かといって、自分の意地を主張すると、この世は生きにくい。
このように社会というのは、ままならないものだ。
こんな意味でしょうか。
納得できる話ですね。
今の世の中も明治の時代と同じだということです。
時代がいくら変化しようとも、人の営みとして不変なことかもしれません。
シェイクスピアのリア王という戯曲の中に「人は泣きながら生まれてくる」というセリフがあります。
赤ん坊はこの辛い、厳しい世の中に出てくるときに、泣きながら生まれてくる。それほど、この世の中は不安で厳しいのだよ。
ということです。
それでは、この生きにくくて、虚しくて、不安で厳しい、この世の中を、一体どう生きればいいのでしょうか。
社会や他人は思い通りになることはありません。
常に自分と社会にはギャップがあります。
それは自分の思うようにならない=ままならないということです。
また、そうであるからこそ、人は世間を虚しいと感じたり、不安に感じたりするのです。
ならばどう生きるか。
それは、自分の基準を持つことです。
自分の基準に照らし合わせて、どうだろうと考えることです。
そして、自分の基準もときどき社会の基準に照らしてチェックしてみることが大切です。
自分の基準が独善的でないか、独りよがりではないか、社会の基準とどれだけ離れているか、といったことを。
社会や他者に迎合するのではなく、自分を貫くためにも。
成幸コンシェルジュ
ひとみ幸お

0コメント

  • 1000 / 1000